菅谷 昭 著
菅谷さんは、長野県松本市の現在の市長さんですが、医師としてチェルノブイリ原子力発電所の事故の後、現地へ何度も医療支援に行かれていた方です。
私も、大学時代に原子力発電所の事故について、あるいは放射線の人体に与える影響等について学んでおりました。
その観点で、世の中に出回っている本や、あるいは、番組などを見ると、非常に偏っているように感じています。
実際にはわかっていないことを安全であるかのように喧伝したり、非科学的な例証で安全であるかのようなミスリーディングをしたりと。
そんな中で、本書は、非常に正確な記述の本であると思います。何がわかっていて、何がわかっていないのか、何を心配すべきか、など、本当のことが書かれていると思います。
机の上の論理をかざしている物理学者よりも、チェルノブイリで医療に当たった経験者の言葉を、子を持つ親としては信じるのは当然でしょうかね。
板四小 上田