【2025年11月15日 寮別駅伝大会】
11月の帰京日(保護者が天津わかしお学校までお迎えに行く日。数日を板橋区内で過ごし、帰校日に教職員引率で天津わかしお学校に戻ります)、寮別駅伝大会が開催されました。
天津わかしお学校では、毎日1㎞走が行われています。少なくとも1㎞、頑張る子は3㎞、自分で決めた距離を走ります。過去には1年間で600㎞を走った天津っ子もいたそうです。
その毎日走っているコースを、今日は寮別に駅伝形式で走ります。
各学期ごとに寮別駅伝大会は開催されますが、2学期の駅伝大会は卒業生チームと保護者チームも参加します。
今回は卒業生7名、保護者6名が参加しました。
各寮、当日に向けて数週間前から自分たちで目標を考え、スローガンを決め、走行順や走行距離の作戦を練り、タスキを作ります。
イベントに向けて日々努力を重ねていく、天津わかしお学校の良さが感じられます。
当日は沿道での保護者や卒業生、教職員、寮の先生方の大声援の下、各寮抜きつ抜かれつの熱い戦いが繰り広げられました。
保護者は日頃の運動不足を嘆きつつも頑張って走りきり、温かい拍手が送られていました。
卒業生は天津で鍛えた運動能力を中学でも活かし、さすが中学生!という走りを見せてくれました。


全員が無事走り切り、表彰式が行われました。
男子寮、女子寮の優勝チームと、区間賞の子どもたちに校長先生からメダルが贈られました。
もちろん走るのが苦手な子もいるので、勝つことを目標にしにくい寮もあります。それでも、『前よりもタイムが伸びたね!』『あきらめずに一度も歩かないで走りきれたね!』とそれぞれの頑張りに惜しみない拍手が送られました。

【6年生と卒業生の交流会】
駅伝大会に先立ち、6年生と天津わかしお学校の卒業生の交流会が行われました。
天津わかしお学校を6年生で卒業した後は、多くの子どもたちは板橋区内の中学校に通学します。
今までの寮生活や少人数での学校生活と大きく異なる【中学生】という環境に、区内にいる小学生以上に不安な気持ちがあるようです。
今回は昨年度卒業した現在中学1年生の方から現在20歳の方まで。20人近くの卒業生が来てくださいました。
6年生は事前に考えてきた質問を熱心に先輩方に質問していました。
やはり中学校生活は天津わかしお学校での生活と全く異なるので戸惑いはある、ただけっこうなんとかなるから大丈夫!などと、たくさんのアドバイスをいただいていました。
『とにかく今の天津わかしお学校の生活を全力で楽しむこと!』『後悔の無いように、一日一日を大切に過ごすこと!』との卒業生の言葉に重みを感じました。
6年生はこれから一つ一つのイベントが『天津での最後の○○』になっていくのだと少し寂しく思いつつ、思いっきり楽しんで心に思い出を刻んでいってほしいと感じました。
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◆天津わかしお学校とは◆
健康課題(ぜん息、肥満、偏食、虚弱)の改善を目的とした板橋区立の全寮制の特別支援学校で す。
板橋区内に住所をもつ、小学3年生から6年生までの児童が、自然環境豊かな千葉県鴨川市に ある海の近くの学校で、寄宿生活を送りながら学んでいます。
授業の内容は区内の小学校と同じですが、そのほかに、健康回復・体力増進を目指した授業 「自立活動」を行っています。少人数制のクラスなので、一人ひとりの特性に応じた学習や生活の 指導を行っています。また、寄宿舎では休日などに様々な体験活動を行っています。 かつては都外に多く存在していた区立小学校の健康学園・病弱特別支援学校は、今や4つの区 (板橋区、葛飾区、大田区、中央区)しか現存していません。
