板橋区立小学校PTA連合会

正しい手洗いと対策で、食中毒をなくせ!=食品衛生講習会レポート

2013年8月25日(日)、文化会館4F大会議室にて、9時半から、小P連主催「食品衛生講習会」が開催されました。

講師は板橋区保健所生活衛生課食品衛生グループの原安彦様と、小P連会長の森剛です。
平成22年に区内小学校のPTA行事で起きた食中毒事件をきっかけに開催されるようになった「食品衛生講習会」は、今年で4回目。区内の小学生の保護者113名が参加し、実際に手洗いを真似たりしながら、熱心に聞き入っていました。

多くのPTA関係の皆様に参加いただきました

【食中毒の3原則「つけない」「増やさない」「やっつける」】

生活衛生課・原氏による講演では、保健所の実験データや実例などを示しながら、具体的な対策を説明されました。

板橋区保健所生活衛生課食品衛生グループ 原安彦氏による講演

食中毒は、年間とおして発生していること、特にノロウイルスが多く、他に生鳥肉から感染するカンピロバクターや、O157・O111などの腸管出血性大腸菌なども注意が必要ということでした。
リスクの少ない食品をあつかっても、正しい方法で衛生管理をしないと、食中毒は起きてしまいます。そこで、食中毒のリスクを抑えるために大切なのは、「つけない」「増やさない」「やっつける」の3原則が有効です。

【ノロウイルス対策は「正しい手洗い」】

ノロウイルスの場合、アルコール(エタノール)消毒薬では殺菌できないため、「つけない」ようにする、つまり正しい手洗いがもっとも有効な対策だということです。
そのために、
(1)液体せっけんでよく洗う。
(2)ペーパータオルでよくふく。
ことが大切です。

また、調理器具を殺菌するためには、
(1)熱湯:85℃、1分以上
(2)次亜塩素酸ソーダー:200ppm、10分以上
が必要です。

このほか講演では、使い捨て手袋は使い方に注意が必要だということ、排便後の便器や自身へ跳ね返りは想像以上であること、もちつきはリスクの高い食品だということが説明されました。

【トイレ後はしっかり手洗い】

森小P連会長は、医療従事者としての立場から、ノロウイルスの嘔吐物の処理の注意や、罹患した際に有効な経口補水液の作り方、手洗いで手に入りやすい消毒薬や液体せっけんなどを、笑いも交えながら具体的に説明しました。

小P連 森会長から講演

<経口補水液の作り方>
水:500ml
食塩:小さじ1/2杯(1.5〜2.5g)
砂糖:小さじ3杯程度(7〜9g)
以上をペットボトルなどの容器に入れよくかき混ぜる。
レモン果汁などを加えると飲みやすく、カリウムの補充にもなる。

特に、調理者からの食品汚染防止が重要で、そのためには手洗いが大切だと強調しました。ノロウイルスは胃や腸など人体の腸管で増殖し、トイレでの感染が多いため、トイレ時に強い注意が必要だということです。
トイレに入るときには、調理作業に着用するエプロンや帽子、履物などを脱ぐこと。また、トイレのドアノブは汚染されている可能性があるので、トイレでの手洗いだけでなく調理施設に入る時も再度手洗いをするとなお良いということです。

【食中毒対策は、現場から】

最後に、リスクの低い食品を扱って対策をきちんとしたとしても、現場で徹底されなければ、事故が起きてしまいます。
正しい知識を持ち、意識を共有することで、食中毒が起きないようにしましょう。

資料:
バザー等開催届の用紙
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_kurashi/029/029576.html

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